今や健康食の代名詞のような地位にあるネバネバ食品。
納豆やオクラ、長芋など、どこのスーパーでも置かれていますよね。
さまざまな健康効果があることから習慣的に食べている人も少なくありません。
ただ糸をひくのが苦手な方や外国人には受け入れられないことも多いようです。
確かに納豆のように糸をひくとまるで腐っているイメージがありますからね。
あと箸の先にネバネバが絡まると他の料理をつまむのに、料理にネバネバがくっつくようで気が引けます。
しかしネバネバ食品は健康効果があるだけでなく、疲労回復効果があるとなるとなおさら積極的に摂りたい食材ですよね。
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ネバネバ食品がタンパク質を分解吸収
何故ネバネバ食品に疲労回復効果があるのかというと、吸収したたんぱく質を分解吸収する働きがあるからです。
ジムに行くと体がだるくなるのは何故?でも書かれているように、筋トレの後にはたんぱく質を摂ると良いと言われていますが、これは運動後の筋肉の疲れを補給する為にタンパク質が必要といわれています。
なので、効率よくタンパク質を分解吸収する働きがあるネバネバ食品が疲労回復に効果的なのです。
それでは何故ネバネバしているのかというと、「ムチン」と呼ばれる物質にあります。
ムチンが粘膜を保護している
ムチンはタンパク質と水溶性食物繊維が結合したもので、これがネバネバの正体なのです。
ムチンは私達の体内では胃や鼻、口の中の粘膜を覆う様に存在し、胃酸から胃が侵されるのを防ぎ、口や鼻から侵入してくる細菌やウィルスから守る働きがあります。
つまりムチンを摂ることでこうした働きが強化されるということです。
胃に分泌されている強烈な胃酸でも胃壁が消化されないのはムチンが保護しているからです。
またムチンには細胞を活性化させる働きがあることも分かっています。
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ムチンには免疫力を強化する働きがある
これは粘膜を保護することに繋がることですが、ウィルスや細菌の侵入を防いで、さまざまな病気を予防する効果があります。
ウィルスや細菌は主に喉や鼻の粘膜から侵入しますが、粘膜で防げなかったウィルスや細菌は血液中の食細胞や白血球により攻撃されて病気の発症を防ぎます。
なので最初に粘膜で防げなければ食細胞で、食細胞で防げなければ白血球と、複数の防御システムで守られているわけです。
しかし、生活習慣が乱れたり睡眠不足などでこれらの食細胞や白血球の働きが低下してしまうため病気を発症し易くなってしまうのです。
なのでムチンを摂ることでウィルスや細菌が食細胞や白血球にたどりつく前に喉や鼻の粘膜で防ぐことが出来るようになるわけです。
ムチンは肝機能・腎機能を高める
人体にとって肝臓や腎臓は重要な臓器ですが、ムチンにはそれらの機能を高める効果があると言われています。
肝臓は吸収した栄養素の代謝や有害物質の解毒と胆汁を分泌して消化させる働きがあります。
腎臓は有害物質や塩分、余分な水分や老廃物など、体内の不要な物質を尿とともに排出する働きがあります。
どちらの臓器も人間の生命においては重要な働きを担う臓器ですが、ムチンが細胞を活性化させるために肝臓や腎臓の働きが高まるとされているのです。
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肝臓の疲れが回復する方法
ムチンは熱に弱い
これだけ健康効果が高いとなれば食べない理由はありませんよね。
で、ネバネバ食品を摂るにあたって注意することといえば、ムチンが持つタンパク質分解酵素は熱に弱いので、生で食べるか過熱時間を短くすることをお勧めします。
まあ納豆や長いもなどはほとんどが生で食べるので問題ないとは思いますが・・・
以上ネバネバ食品の疲労回復効果についてまとめてみましたが、よくよく考えればこれだけの健康効果があれば疲労回復効果も高いのは当然かもしれませんね。
ただ、納豆や長いもなどネバネバ食品は苦手な方もいるでしょう。
そんな方はムチンをサプリメントにした商品も売られているようなので試してみると良いですよ。