貧血といえば若い女性に多くみられる症状です。

そのために中高年の男性は貧血とは無縁と思い込んでいるひとがほとんどのようです。

そころが中高年以降になると女性でも男性でも、体のだるさや疲れやすいのは貧血の可能性があるんだそうです。

貧血の人はよく体がだるいと訴えます。

これは鉄分の不足が原因です。

鉄分が不足すると血液中のヘモグロビンの量が減り、酸素を運ぶ量が減ってしまうからです。

統計によると貧血の8割以上が鉄分の不足が原因とされています。

臓器に運ばれるべき酸素が減少してしまえば体がだるくなるのは当たり前ですね。

よくマラソンランナーが酸素の薄い高地でトレーニングをしますが、この考え方と同じなんです。

これはわざと低酸素状態にして呼吸器系を鍛えようという方法で、平地に戻したときに効率的に酸素を取り入れるようになるために疲労が溜まりにくくなるからです。

人間の脳は低酸素の状態に置かれるとより多くの酸素を取り入れられるようにヘモグロビンを増産するようになります。

いったん増えたヘモグロビンは平地に戻ってもすぐには減らないので酸素を効率よく取り入れるようになるというわけです。

鉄分が不足すると、ヘモグロビンの合成に障害が起きる

鉄分が何らかの原因で不足するとヘモグロビンを合成するペースが遅くなり、結果として赤血球自体の機能も低下してしまいます。

その結果、体内への酸素供給量が減って細胞に十分な酸素を送ることができなくなるので、心臓や脳、肺をはじめとした重要な臓器の機能も低下して体がだるくなったり、疲れやすくなってしまうのです。

 

スポンサーリンク

 

貧血の人は体を動かさない傾向がある

えてして貧血の人は運動が嫌いです。

というのは、運動は大量の酸素を必要とするためにヘモグロビンが通常より働くことになる為に、できるだけ体を動かさないようにして酸素の要求を減らしているからです。

もっともこうした貧血は病気とは言えず、その人の生き方と言っていいでしょう。

というか人間って楽なほうになびく傾向があり、それに合わせた体質が作られます。

階段を使わずにエスカレーターやエレベーターを使ったり、近くのコンビニに行くだけで車を運転してみたり、何でもかんでも楽することばかり考えながら行動していると、体は酸素を必要としなくなり鉄分も必要としなくなります

これが貧血を招くということだそうです。

逆を言えば、階段を積極的に使うことなど、体に負荷をかけることで貧血も改善するということになります。

貧血だからと運動を控えることはかえって貧血を悪化させることにもなりかねません。

もちろん十分な鉄分が補給されていることが前提です。

鉄分不足の原因

鉄分が不足には次のような原因があります。

1.バランスの悪いた食事で鉄分の摂取が不足している。
肉ばかりで野菜を食べないなど、バランスの悪い食事を続けていたり、無理なダイエットをするなどしていると鉄分が不足することがあります。

2.妊娠を機会に鉄分の必要量が増える。
妊娠や授乳時にには体内に鉄分が要求されます。

妊婦にはプルーンをたくさん食べるのを勧められるのは、プルーンが鉄分を多く含んでいるからです。

3.出血による鉄分の不足
女性の場合は生理による出血で鉄分が不足することがあります。

また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、ガンなどで出血が起きている場合があります。

1.は食習慣を見直す、2.は鉄分を多く含む食べ物を必要量食べれば問題はありませんが、怖いのは3.による病による出血です。

何かとストレスのかかる現代社会では胃潰瘍や十二指腸潰瘍といった病が多いようですが、通常は放置していても治りますが、まれに症状が悪化すると出血することがあります。

また胃ガンや大腸がんなども貧血に関係しているとも言われています。

なので栄養バランスを見直したり鉄分を積極的に補給したりしても貧血の症状が出る場合は、一度病院で診てもらったほうが良いでしょう。

鉄分については5月に体がだるい原因は? で詳しく書いています。

参考にしてください。