自律神経の働きに関しては当ブログで何度も書いてきましたが、そもそも自律神経ってどんな働きをするのかいまいちピンとこない人も多いのではないでしょうか。
自律神経のバランスが崩れるとうつ病などの精神疾患を引き起こしたり、花粉症になったりなど、人の体に大きく関わっていることはよく知られています。
ではどうして自律神経が健康に重要な役割があるのか知っている人はあまりいませんよね。
そこで改めて自律神経というものについて考えてみたいと思います。
自律神経は臓器をコントロールしている
自律神経は心臓や胃、血管など体内のあらゆる臓器をコントロールするとても重要な神経です。
たとえば心臓の鼓動や胃や腸のぜんどう運動、発汗など、意識しなくても自ら働いてくれますよね。
これは自律神経が働いてくれるからなんです。
この重要な働きをしてくれる自律神経が乱れると心臓の鼓動が不規則になったり、胃腸のぜんどう運動が弱くなり食べた物の消化吸収が不十分になるなど、健康にとても悪い影響を受けることになります。
その自律神経は「交感神経」と「副交感神経」に分かれていて、それぞれ役割が違います。
自律神経はアクセルとブレーキ
自律神経は交感神経と副交感神経が綱引きのように働き、健康な状態であればバランスのとれた状態になっています。
車に例えると交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキに例えられ、これがバランスを取りながら臓器をコントロールしているのです。
たとえば心拍数や血圧を上げる為に交感神経（アクセル）が血管を収縮させたり、逆に心拍数や血圧を下げるには副交感神経（ブレーキ）が血管を拡張させます。
このアクセルとブレーキが上手くバランスがとられているので心拍数と血圧がちょうど良い状態になっているのです。
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日中は交感神経優位、夜間は副交感神経優位が理想的
自律神経は24時間同じようなバランスで働いているわけではありません。
理想は交感神経と副交感神経が両方ともハイレベルな状態でバランスが保たれていることです。
その中で交感神経は日中に優位になり、副交感神経は夜間に優位になることが理想的です。
というのは、人が生活していく中で太陽が昇って明るい時には元気に働き、太陽が沈んで暗くなったらゆっくりと休むのが人類が古来から培ってきた生き方だからです。
つまり日中は交感神経が優位になるので心拍数や血圧が上がり活動的になり、夜間は副交感神経が優位になるので心拍数や血圧が下がり、リラックスして休める状態になるのです。
それでは自律神経のバランスが崩れてどちらかが優位になるとどうなるのでしょうか？
交感神経が優位になりすぎると心身ともに疲弊する
交感神経のアクセルばかり踏んで副交感神経のブレーキを踏まない状態でいるのが忙しい現代人のようになります。
仕事や家事、人間関係にストレスを感じるようになり、イライラしたりピリピリしたりすることが多くなります。
こういった状態は血流が悪くなって結果として免疫力が低下して病を発症したり、対人関係のトラブルに見舞われ易くなります。
自分では一生懸命働いているのに結果が伴わないために心身ともに疲弊することが多いといいます。
副交感神経が優位になりすぎるとうつ病になりやすい
交感神経のアクセルを踏まずに副交感神経ブレーキばかり踏んでいるとスピードが出ないので注意力が足らない緩慢な動きになってしまいます。
仕事ものろく不注意によるミスも起こしやすくなり、周りから認められない存在になりうつ病になることが多いといいます。
ちなみに日本人の7人に一人が副交感神経が優位な状態が続きがちと言われています。
交感神経と副交感神経の両方が低下すると疲れやすい
自律神経はバランスが大切ですが、どちらもハイレベルになっていることが大切です。
交感神経と副交感神経の両方が低下すると疲れやすく覇気が感じられない傾向になることが多いと言われています。
これはストレスが溜まり寝不足が続くような生活を続けていると陥りやすくなります。
自律神経のバランスを整えるには規則正しい生活が必要
自律神経はバランスが重要ですがそれを整えるにはやはり規則正しい生活が理想的です。
また仕事を家庭に持ち込んだり休日も仕事のことばかり考えていると副交感神経に入らなければいけない時間帯に交感神経が優位になり、これが自律神経のバランスを崩してしまいます。
したがって自律神経のバランスを整えるには、日の出とともに目覚めて活動的になり、夜にはリラックスしてゆっくりと休むといった規則正しい生活が必要ということです。
しかし何かと忙しい現代人に規則正しい生活は難しいもの。
そんなときは呼吸法や運動などを試して出来るだけ質のいい睡眠がとれるように工夫することも一つの方法です。
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