日ごろから口にする脂肪分や油ですが、健康のためには動物性脂肪を控えて植物性の油を積極的に使用すれば良いと言われていますよね。
つまり
動物性脂肪:体に悪い
植物油 :体に良い
ってことが常識になっているってことです。
たとえば脂分の多い肉ばかり食べていると動物性脂肪によりコレステロールが溜まり血液がドロドロになり血管が詰まりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞になると言われていることです。
しかし最近読んだ本によるとこの考え方は間違っているんだそうです。
どう間違っているのかというと、動物性脂質を摂ったほうが血液がサラサラになると書いてあったんです。
その本に書いてあったことを簡単にまとめてみますね。
植物油は酸化し易い
そもそも血液がドロドロになるのは、脂分に含まれている不飽和脂肪酸が
酸化されて「過酸化脂質」になり、血液がドロドロになるといいます。
その「不飽和脂肪酸」を多く含んでいるのが植物油なんだそうです。
植物油というと、オリーブ油、ごま油などが良く知られていますが、いかにも体に良いような感覚がありますよね。
また魚の脂肪に多く含まれているリノール酸なども
「不飽和脂肪酸」で、酸化されやすいといわれています。
動物性脂肪は酸化し難い
植物油に対して動物性脂肪は「飽和脂肪酸」ということで酸化し難いので、動物性脂肪を多く摂った方が血液がドロドロにならず脳梗塞や心筋梗塞になり難いんだそうです。
これまでの常識と全く逆のことになってしまいますが、そう思わせたのは、脂質の固まりやすさにあります。
というのは「不飽和脂肪酸」は常温で固まることなくサラサラな状態を保つことが出来るのに対して、「飽和脂肪酸」は常温で固まってしまうという事実です。
つまり
不飽和脂肪酸(魚の脂質、植物性油)=固まらない
飽和脂肪酸(動物性脂質)=固まる
これだけ見るといかにも肉を食べると血液中で脂分が固まってしまうように感じますよね。
だから日本では肉は控えて魚を積極的に食べるように推奨されています。
これが大きな間違いなんだそうです。
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固まる固まらないは血液ドロドロとは無関係
どこが間違っているのかというと、そもそも血液がドロドロになるのは、脂分に含まれている不飽和脂肪酸が酸化されて「過酸化脂質」になり、その結果血液がドロドロになるのです。
人間は恒温動物ですから体温は健康な人なら36.5度に保たれています。
その状態で脂質が固まることは無いわけで、動物性脂肪だろうと植物油だろうと関係ないはずです。
要は「過酸化脂質」になりやすいか否かであり、酸化されやすい不飽和脂肪酸を多く含む植物油の方が危険というわけです。
それにしても、世間で言われている「肉ばかり食べていると血管が詰まる」という、これまでの常識は何だったのでしょうか?
アメリカの摂取量を基準にしている
アメリカ人の肥満度合いは日本人の比では無いですが、以前から動物性脂肪の摂りすぎが問題になっていたそうです。
そこでアメリカでは動物性脂肪の摂取量を減らすように推奨し、1日の摂取量を90グラム以下にすることを目標としていたそうです。
このことを受けて日本でも動物性脂肪の摂取量を減らすように推奨してきたわけですが、どうやら効果は現れていないようです。
その結果が脳卒中の患者数に現れています。
脳卒中の医療の発達で死亡数は減少しているようですが、患者数は今も増え続けているといいます。
脳卒中だけでなく心筋梗塞や動脈硬化でも同じような傾向であるとされ、動物性脂肪の摂りすぎが原因というのが疑わしくなってきます。
テレビなんかを見ていると長寿高齢者の多くは必ずと言っていいほど毎日肉を食べています。
逆に野菜しか食べない長寿高齢者は聞いたことがありません。
もちろんストレスや野菜不足など、他にも様々な要因がありますが、今一度「動物性脂肪」「植物油」の摂取量を見直してみる必要があるかもしれませんね。
ただし、この考え方も絶対に正しいとは言えないかもしれません。
今後の研究でいずれ判るでしょう。
いずれにしても好き嫌いなく何でも食べて腹八分目を心がけていれば恐れることは無いと思いますが・・・・