近頃健康寿命という言葉を良く耳にしますよね。
そもそも健康寿命って何でしょうか？
健康寿命とは健康状態に問題が無く日常生活が満足に送れる期間のことです。
つまり自分のことは自分でできる年齢が幾つであるかということです。
ちなみに日本人の健康寿命は厚生労働省の平成22年の統計では
男性が70.42歳
女性が73.62歳
となっています。
世界一寿命が長いと言われている日本人の平均寿命は同時期で
男性が79.55歳
女性が86.30歳
となっています。
男女の平均寿命と健康寿命の差を計算してみると
男性が9.13歳
女性が12.68歳
となっています。
この差が大きくなるほど日常生活に制限がある期間が長いことになります。
そして残念なことにこの差が少しずつですが広がっているそうです。
あわせて読みたい：ロコモの予防方法
サーチュイン遺伝子を活性化してテロメアを長持ちさせるには
離職してから元気な期間はたった10年
日本の社会生活では男性だとリタイア年齢は60歳とすれば健康寿命から計算すると、定年退職して元気でいられる期間はたった10年ということになります。
せっかく長い年月一生懸命働いてようやく仕事から解放されたと思ったら、たった10年で満足に動けなくなるなんて寂しいですよね。
この10年を15年、20年とどんどん延ばしていきたいものです。
それには最も重要な要素がもちろん健康面ですよね。
高齢になって一旦体を壊すだけで一気に弱ってしまいますからね。
ピンピンコロリが理想的
平均寿命と健康寿命の差は、だいたい男女平均して約11歳あります。
つまり要介護、または要支援になってから亡くなるまでに平均で11年かかるということになります。
この11年という期間をどうやって乗り切るかが、周りの家族の役目ですが、できれば健康寿命を延ばして11年より短いほうが良いですよね。
健康寿命の大敵は「運動機能の障害」といいます。
そして自分も周りの家族も最も楽な逝き方というのが「ピンピンコロリ」と呼んでいる、いわゆるポックリと逝くことです。
これだと急に訪れる死に周りの悲しみは大きいですが、逝ってしまった本人も殆ど苦しむことなく天国に行けるわけですから本当に楽な死に方と言えるのではないでしょうか。
そこで、健康寿命を伸ばす食べ物について書いてみますね。
肉を食べる高齢者ほど健康寿命が長い
テレビでよく見かける元気な高齢者は必ずといって良いほど肉を食べていますよね。
これまでの常識なら
「ベジタリアンが最も体に良い」
「肉は体に悪い」
とされていました。
ところが近年テレビで見かける健康番組に出演している医師の解説によると、肉を食べないとたんぱく質が不足して筋肉と骨が弱ってしまうとされていますよね。
そう考えると健康寿命を少しでも延ばしたいのなら肉は重要なタンパク源ということになります。
もちろん野菜とのバランスも重要でしょうが・・・
スポンサーリンク
動物性脂肪が体に悪いのは嘘
動脈硬化や癌の原因とされる「活性酸素」ですが、少量なら体に必要でも量が増えすぎるのが問題だそうで、その活性酸素を撃退してくれるのが動物性脂肪と言われているそうです。
というのは活性酸素を撃退するためにはできるだけ酸化しにくい脂肪を摂取する必要がありそれが動物性脂肪ということだそうです。
豚肉や牛肉の脂肪が活性酸素を撃退してくれる動物性脂肪として最適なのに加えて、豚肉にはオレイン酸と呼ばれる不飽和脂肪酸が多く含まれていて、これが血中コレステロールの「善玉」と「悪玉」のバランスを調整してくれるといった素晴らしい働きがあるんだそうです。
こうしてみると元気な高齢者は必ず肉を好んで食べているのが納得できますよね。
沖縄の人が長生きするのは豚肉を食べる習慣があるからと言われているそうで、私たちが健康寿命を少しでも延ばしたいのなら動物性脂肪は積極的に食べていきたいですね。
あわせて読みたい：活性酸素とは何か？わかりやすくまとめてみました。
肉を食べないと脳卒中になりやすい
動物性脂肪を摂りすぎると血中のコレステロールが溜まり、動脈硬化により脳卒中や心筋梗塞になりやすいというのが常識でした。
ところが最近のデータによれば1970年以前と比較すると日本人ではこれらの病は減少しているんだそうです。
これは食の欧米化が始まった時と一致するんだそうです。
この事実を知った専門家が動物性脂肪はむしろ脳卒中などの血管系疾患を防ぐ効果があるのではとの仮説をたてたそうです。
そこで検証したのがハワイ在住の日系2世、3世といった、日本人と共通した遺伝子を持つ住人の食生活と病気の関係を調査したそうです。
その結果判ったことは、動物性脂肪の摂取量が少ないほど脳卒中になる人が多かったことです。
日本食は健康に良いことは世界中で評判になっていますが、日本の健康寿命が世界一という報告からも納得できるものでしょう。
しかし、健康寿命というのは食べ物だけでなく医療や福祉が充実していることも考えられます。
あるいは国民の意識が健康寿命に貢献しているかもしれません。
なので日本食は動物性脂肪が少ないからとの理由は鵜呑みにしないほうが健康寿命を延ばす秘訣になるかもしれませんね。
あわせて読みたい：若さを維持、老け込まないためには
