現在多くの人が苦しんでいるアトピーは未だに原因がはっきりとしておらず、判っていることといえばアレルギー疾患であることくらいです。
したがってこれといった治療法も無く、症状を軽くするだけの対処療法が関の山というのが専門家の間では常識のようです。
それも悪いことにここ数十年でアトピー患者が増えてきています。
なのでアトピー体質は生活環境や食生活が大きく変わってきたことにあるのではないかと考える専門家が多いようです。
生活環境や食生活がどのように変わってきたのかご紹介します。
現代人は常に体が冷えている
日本の高度経済成長により劣悪だった住まい環境がここ40~50年の技術革新により日本人の生活もガラリと変わりましたよね。
その中で注目されるのが冷蔵庫とエアコンです。
40~50年前といえば各家庭に今ほどエアコンや冷蔵庫はありませんでした。
ところが、今では殆どの家庭に複数台あります。
そのため、いつでも簡単に冷たいものを口にすることができるために、常に身体が冷えてしまっています。
コンビニなんかでも年中アイスクリームが売られているように、寒い冬でもアイスクリームを食べている人がいかに多いのかが分かりますよね。
人間の体温は36.2度くらいですが、最近では36度以下といった低体温の人が急増しています。
低体温は自律神経と深い関係があるんだそうです。
最近の研究では、低体温の人は自律神経のうち、交感神経か副交感神経のいずれかが過剰に働いて優位になっていることがわかってきたらしいのです。
すなわち、低体温が自律神経のバランスをを壊していることになるんだそうです。
低体温により自律神経のバランスが崩れると、免疫システムがうまく働きません。
免疫のバランスが崩れるとアレルギー症状など、さまざまな不調が体に表れてきます。
これがアトピー体質を作り上げてしまっていると考えられているようです。
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睡眠不足で免疫力が低下
アトピーに大きな影響を与える「免疫」は血液の造血に大きく関わります。
私たち人間は睡眠中に関節の骨髄から造血しています。
十分に睡眠がとれていないとこの造血機能が十分に働かず、結果として新たな白血球も作られなくなり、細菌やウィルスが感染しやすくなり、血液疾患やリウマチ、白血病になります。
造血機能を正常に働かせるためには最低でも8時間の睡眠を必要とされており、
十分な睡眠がとれないと造血に支障をきたし、免疫病になったりします。
また、十分な睡眠によって脳も休むことができます。
脳が休むことにより体全体に司令をだすシステムも休むことになります。
こうして60兆個あると言われる人の細胞が、一晩で1兆個新たに作り変えられるとされています。
古い細胞は体外に汗や尿になって排出されます。
睡眠が短いと、尿や汗がきちんと分離されずに体中を巡ります。
こうなると血液が新たに作り変えられなくなり、慢性疲労となり、いくら寝ても疲れがとれません。
そして老廃物が体中を巡り老化が進みます。
老廃物を貯めて排出するという睡眠の働きを十分に行うためには、成人で最低8時間、子供で10時間の睡眠が必要とされています。
口呼吸が細菌やウィルスから守れなくなった
人間は口で呼吸するのは間違いで本来は鼻で呼吸するべきとされています。
口で呼吸するのは1歳を過ぎた人間だけで、人間以外の哺乳類は口呼吸はしないそうです。
人は言葉をしゃべることにより口で呼吸することを覚えてしまったのです。
鼻とのどの奥には白血球を作る器官が集まっていますが、これは扁桃リンパ組織と呼ばれ、体内に侵入してきた細菌やウィルスなどを異物と判断して体外に排出する働きがあります。
また、空気中から体内に入ったホコリやダニなどを捕らえてフィルターの役目をする働きもあります。
扁桃リンパ組織は口の中にも存在し食べ物の中の細菌などの異物を消化しますが、空気中の異物に対しては何も出来ないのです。
そのため、浄化・加湿機能のある鼻で呼吸していれば細菌やウィルスを撃退できるのに、口で呼吸するために撃退できないのです。
口呼吸を続けていると、大気中の有害物質、細菌、ウィルスなどが白血球に取り込まれて血液内を巡り、悪影響が出始めます。
口呼吸ばかりしていると鼻の奥に空気が流れないために扁桃リンパ組織はカビだらけになります。
こうなると扁桃リンパ組織から白血球に細菌やカビ、ウィルスなどが頻繁に取り込まれ、そのまま体中に巡ることになるので、もともと無害だった細菌が身体のあちこちに巣食って悪さをするようになります。
コレがアトピーを始めとする免疫病につながっていくのです。