体温が1度下がると基礎代謝が12%も下がって痩せ難い(太りやすい)体質になってしまいますが、もうひとつ大事なことがあります。
それが免疫力です。
免疫力とは細菌やウィルスが体内に侵入してきた時に戦ってくれる兵隊みたいなものですが、体温が下がると“兵隊の士気”まで低下して細菌やウィルスに対する抵抗力が弱まってしまいます。
子供のころ風邪を惹いたらお風呂に入ってはいけないと教えられましたよね。
しかし今は微熱であれば逆にお風呂に入った方が良いのです。
つまり、寒気を伴うような高熱の時にはお風呂は控えた方が安全ですが、37度を少し超える程度の発熱ならお風呂で体を温めた方が風邪の治りが早いというのです。
体温が上がると免疫力が激的にアップ
ではなぜ体を温めた方が良いのでしょうか?
それは体温が上がると免疫力も上がるからです。
私たちの体は免疫力による自然治癒力機能が備わっていますが、これは体温と密接な関係があるんだそうです。
ちなみに体温が1度下がると免疫力は30%も低下し、逆に体温が1度上がると免疫力は500~600%もアップするんだそうです。
何だか物凄い数字ですが、そもそも免疫力というのは血液中の白血球のパワーによるものですから、決して体温が上がったからと言って白血球の数が増えるわけではないんだそうです。
つまり白血球自体の能力がアップするのでこのような500~600%という凄い数字になって現れるんだそうです。
ということは、体温が高いと血流が良くなることで免疫力がアップし、内臓の活動も良くなるので体のだるさも解消できると思われます。
体温が上がると白血球のパワーがアップする理由
免疫力が白血球のパワーにかかっていることは判りました。
それでは何故体温が上がると白血球のパワーがアップするのでしょうか?
それは「血流」と「酵素の活性」です。
白血球は判りやすく言うと「パトロール」みたいなもので、体中を巡って“侵入者”がいないか見張っているのです。
もし侵入者を発見したら白血球は侵入者に対して攻撃を仕掛けると同時に、応援も要請してより効率的に侵入者を攻撃できるようにするのです。
もしこのときに血流が悪かったとしたら白血球自身のパトロール機能や攻撃能力が落ちるだけでなく、応援で呼んだ白血球の到着も遅くなってしまうのです。
したがって日頃から体温を上げる生活をしておくことが健康の秘訣と言えるでしょう。
スポンサーリンク
酵素の活性化が免疫力アップに繋がる
酵素については体のだるさと酵素不足で解説していますが、人が生きていくうえで無くてはならない存在なのが酵素です。
酵素は簡単に言うと体内での化学反応を助ける役目を担っている物質です。
たとえば食べ物やアルコールなどを消化するしたり、腸で栄養を吸収したり、老廃物を体外に排出したり、細胞が新陳代謝したり、エネルギーを作り出したりなど、人が生きていく中で行っている全ての活動で必要なのです。
また、細胞内で作られる酵素の生成にも酵素が必要なのです。
酵素が最も活性化するのが37度台の時
風邪などを惹くと発熱がありますが、その時に戦ってくれているのが白血球で、これも酵素が活性化するから出来ることなんだそうです。
よく酵素は熱に弱いと言われますが、それは48度以上に加熱することであって、人の体温が48度以上になることはありません。
あったら命の危険があります・・・
なので酵素が体内で熱によって壊れることは考える必要はなく、高熱で苦しんでいる時は、酵素が活性化して細菌やウィルスと戦っている白血球のバックアップをしていると思ってください。
38度くらいで解熱剤を飲むことが返って危険なのはこういった体内での働きがあるからです。
したがって風邪の引き始めならお風呂に入って体温を上げてやることが免疫力をアップすることに繋がるというわけです。
私が若いころの苦い経験なんですが、喉が痛くて発熱もあった時に、冷たいものを食べればのどの炎症も抑えられて風邪も早く治るとの思い込みで、アイスクリームを食べていたらよけいに悪化して酷い目にあったことがあります。
今となっては全く逆のことをしていたと思い知らされました。
今なら絶対にそんなことはしませんが、若いころは何でも素人判断でやってしまうんですよね。
今体がだるいのもその時の後遺症なのかもしれませんね(^^ゞ
日頃から冷たいものはなるべく避けて体を温めるように心がけましょう。