尿失禁には性別に関係なく起こりうるものですが、
男女の構造上メカニズムが違っています。
どちらにしても高齢になるほど
尿失禁の悩みを持っている人が多いことも特徴です。
まずは女性の尿失禁についてですが、
日本では女性の殆どが尿失禁の悩みを持っていて、
20代で23％、30代で33％、40代で51％
とのアンケート結果も出ているようです。
尿失禁で悩んでいる女性の中でもっとも多いのが
「腹圧性尿失禁」で全体の７０％を閉めています。
「腹圧性尿失禁」とは
体のだるさと尿失禁の関係
でも書いてある通り、
出産を経験することで排尿を司る筋肉が
弱ってしまうために起こる現象です。
また
尿道の長さが男性に比べて
短いのも要因の一つになています。
ちなみに男性の尿道は20ｃｍ、
女性の尿道は3ｃｍと
かなり短い上にまっすぐな構造になっています。
さらに男性の場合は
「前立腺」と呼ばれる機関が尿道の途中にあるので
尿が出難い構造になっているのも
女性の方が尿失禁になりやすい要因の一つです。
出産経験のある女性のほとんどは
尿失禁に悩んでいるともいわれ、
加齢とともに増える傾向にあります。
しかし、
男女とも尿失禁の治療を受けている人は
１割にも満たないそうです。
場所がデリケートな部分であることと、
痛みを伴わないので治療をするまでも無いとの考えなのでしょう。
腹圧性尿失禁は食事と運動で改善できる
女性の腹圧性尿失禁は
尿道の構造と筋力の低下が要因と書きましたが、
これは食事と運動で改善することが出来るんだそうです。
そのカギを握るのが「骨盤底筋」です。
骨盤底筋とは
骨盤に収まっている「膀胱」「子宮」「直腸」「膣」
といった臓器を支えている筋肉です。
女性は男性に比べてこの骨盤底筋が弱く、
そこへ持ってきて出産という“大仕事”により弱くなってしまうのです。
これに加齢が加わってよけいに筋力が低下してしまうのです。
これが膀胱の出口をお尻の方まで下げてしまい、
尿が漏れやすくなってしまうのです。
また肥満や便秘が骨盤底筋に負担をかけて
腹圧性尿失禁になりやすいと言えるそうです。
肥満や便秘を改善することを考えれば
和食中心の食生活に切り替えることが必要です。
また
骨盤底筋は運動によって強化することができるので
日頃から実践することをお勧めします。
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腹圧性尿失禁を予防する運動
腹圧性尿失禁を改善するもっとも簡単な方法は、
泌尿器科で薬物治療をするか
外科的手術をして尿道に手を加えることです
いずれも体に負担の少ない方法なので
検討してみても良いでしょう
しかし、
場所が場所だけにこうした方法は勇気が要りますよね。
そこでお勧めしたいのが
骨盤底筋訓練法による改善方法です。
骨盤底筋訓練法Ⅰ
仰向けの状態から両手をお腹（おへその下）の上にあてて、
肛門、膣、尿道をゆっくり締めて
緩めるといった運動を５回繰り返した後、
もっと早いスピードで２０回ほど繰り返します。
寝た状態でも立った状態でもどちらもＯＫです。
骨盤底筋訓練法Ⅰ
仰向けの状態で膝を立て、
脚は肩幅より少し広めに開き、
腰を高く持ち上げて4～5秒そのままの体勢を維持します。
その後、肩、背中、腰の
順番に下ろして力を抜きます。
この運動を５回繰り返します。
尿漏れがあるうちは、
朝と晩に各１５分程度行い、
尿漏れが無くなってからは、
５分程度でＯＫです。
これらの運動を行うことで骨盤底筋が強化され、
軽い腹圧性尿失禁なら30～４０％に人が改善されるそうです。
男性の尿失禁は前立腺肥大がほとんど
女性の尿失禁が出産と尿道が短い上に
形がまっすぐなために起こりやすいとされていますが、
男性の尿失禁は「前立腺」によるものがほとんどです。
年齢別で見てみると
半数が６０歳以上で、
高齢になるほど多くなります。
しかも
その中で10～２０％は
治療が必要な状態になっているそうです。
実は私も５０歳を過ぎたあたりから
前立腺が肥大していると言われていて、
たまに尿が漏れることがあります。
これはジーパンを履いている時が多く、
パジャマだと漏れることはありません。
というのはジーパンの場合は
チャックが下限が膀胱の出口より上に位置するために、
全部出し切ったつもりが膀胱に残っていて、
ジーパンに収めた瞬間に漏れてしまうのです。
この現象は年齢を重ねるごとに回数が増えてきて、
最近では座っておしっこをするようになりました。
私はまだ経験がありませんが、
重症化するとくしゃみや咳、ちょっとした運動で
尿漏れを起こしてしまうことがあるそうです。
これは男性ホルモンにより
前立腺が肥大するために起こる現象です。
簡単に言えば男性の尿失禁は「老化現象」で
避けて通れない症状といえます。
関連リンク:体のだるさと尿失禁の関係
前立腺の肥大による尿漏れの措置
前立腺は精液の一部である「前立腺液」を分泌する機関で、
実は排尿を調節する機関ではないのです。
これが老化現状で肥大すると
尿道を圧迫してしまう位置にあるので
排尿し難くなるのです。
このように前立腺肥大による尿失禁は、
腹圧性尿失禁が女性の宿命であるのと同じように
男性の宿命でもあるのです。
しかし前立腺の肥大による尿漏れで
済んでいるうちはまだいいですが、
重症化すると排尿自体が出来なくなることがあります。
こうなると危険状態になることがあるので、
すぐに対処しなければなりません。
方法は２つあって、
外科的手術と薬物療法です。
ただ、
どちらもインポテンツなどの
リスクが伴うので注意が必要です。
