アスタキサンチンは高い抗酸化作用があることで知られ、健康食品でも広く使われている物質です。
このたびそのアスタキサンチンが精神疲労の回復にも効果があるとの記事を見て、何かと精神的に疲れている私にとって興味深い内容だったので注目してみることにしました。
疲れを取るには質の良い睡眠が絶対に必要ですが、それは肉体的の疲労であって、精神疲労があると睡眠だけでは疲労回復は望めないですよね。
その精神疲労の回復効果が期待できる働きがアスタキサンチンにあるというのです。
アスタキサンチンといえば近頃良く耳にする「カロテノイド」の一種で、ニンジンに含まれるβカロテンやトマトに含まれるリコピンの色もカロテノイドによるものだといいます。
またエビやカニが赤いのもエサにしている微生物にアスタキサンチンが含まれており、体内にため込むことが出来るからです。
今回はアスタキサンチンの精神疲労回復効果について調べてみました。
アスタキサンチンの抗酸化作用
アスタキサンチンには高い抗酸化作用があることで知られていますが、そもそも抗酸化作用という働きは有害な活性酸素を抑制することです。
人が生きていくうえで様々な細菌やウィルスにさらされますが、それを攻撃して消滅させる働きのある物質が活性酸素です。
つまり活性酸素が無いと私達の体は細菌やウィルスの攻撃を受けやすくなります。
しかし、活性酸素が増えすぎると逆に皮膚や内臓などを酸化させることになり、機能を低下させてしまいます。
そんな増えすぎた活性酸素を抑えてくれる働きのある物質がアスタキサンチンの抗酸化作用ということです。
ちなみにアスタキサンチンの抗酸化作用は史上最強ともいわれ、抗酸化作用の強い成分として知られるビタミンCの3000倍、ビタミンEの1000倍と、非常に強い抗酸化作用があると言われています。
鮭の切り身が赤いのもアスタキサンチン
食卓でもよく並べられる鮭の切り身は、他の魚に比べて赤っぽい色をしていますよね。
これも実はアスタキサンチンが含まれているからなんです。
何故鮭の身は赤いのかというとアスタキサンチンを多く含むオキアミをエサにしているからです。
鮭は他の魚と違って広い海を回遊しておきながら、産卵の時にわざわざ故郷の川の上流に戻ってきます。
それだけに非常に厳しい環境にさらされています。
なのでアスタキサンチンを多く含むオキアミを食べて、筋肉内にアスタキサンチンを溜めこむことで厳しい環境から受ける活性酸素を抑制することが出来るのです。
つまり厳しい環境で受けるストレスは大量の活性酸素を発生させるので、予め体内にアスタキサンチンを溜めておくことで予防しているのです。
スポンサーリンク
脳が疲れる精神疲労
通常疲労と言うと肉体的な疲れを言いますが、脳が疲れた状態のことを精神疲労といいます。
単純な計算問題も長く続ければしだいに正解率や計算のスピードが落ちてきます。
これは脳細胞を酷使して脳が疲れてしまったことによるものといいます。
ある実験ではアスタキサンチンサプリを摂取したグループと摂取しないグループに分けて試してみたところアスタキサンチンサプリを摂取したグループは後半に合ってもミスやスピードが落ちることなく開始直後のパフォーマンスを
維持していたそうです。
この実験からアスタキサンチンには脳細胞を精神疲労から守る効果が確認されたといいます。
脳は他の臓器に比べてより多くの酸素を必要とするので、それだけに活性酸素の発生量も多いといいます。
アスタキサンチンは大量に発生した活性酸素から脳細胞のダメージを抑える効果があるということです。
アスタキサンチンの抗酸化作用は自律神経のバランスを整える
精神疲労は自律神経のバランスが乱れることで起こりますが、バランスを乱した自律神経を整えてくれる働きがあるのがアスタキサンチンなのです。
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」で構成されており、お互いバランスを適正に保つことで生活のリズムが出来て精神的な疲労回復も出来るわけです。
交感神経が優位になると心拍数が上昇し血圧が上がるので血流が悪くなります。
そんなときにアスタキサンチンを摂取すると交感神経が静まり副交感神経が優位になることで自律神経のバランスが整うというわけです。
つまりアスタキサンチンには興奮を鎮める働きがあるので、脳をゆっくりと休ませることが出来るために精神疲労の回復が出来るというわけです。
精神疲労を感じたら、エビやカニ、鮭の切り身を積極的に食べると快方に向かうかもしれませんよ♪