副腎疲労を改善する食べ方

肥満や糖尿病などの予防には血糖値が急上昇したり、急降下したりしないように気をつけなければなりません。

これは血液中の過剰な糖が脂肪になって蓄積したり、逆に低血糖になると意識が朦朧とする場合があるからです。

副腎疲労の予防においても同じことが言えて、血糖値の急上昇や急降下は避けるべきといわれています。

血糖値の急上昇は血管壁を痛め、血糖値の急降下は倦怠感や意識が朦朧とするなどの現象はストレスとなり、副腎に負担をかけてしまいます。

つまり副腎疲労を改善するには血糖値の急な変化を避けるために食事をするタイミングが重要ということです。

朝食は食べずに、昼食にはお腹が減り過ぎてドカ食いし、血糖値が急上昇すれば、そして夜遅くまで何も食べない・・・

こういった食生活がまさに副腎にとっては大敵といえます。

それでは副腎疲労を予防・改善するにはどのようなことに注意すればいいのか見ていきましょう。

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空腹を感じる時間を作らない

血糖値は糖質の摂り方次第で急上昇を避けることが出来るので、基本的には少しずつ食べることが重要です。

そのためには出来るだけ空腹感を避ける必要があります。

なぜなら空腹感はどうしても食べるのが早くなってしまうからです。

なので1日の食事は出来るだけ決まった時間帯に摂るようにして、時間が空き過ぎたり、空腹感を感じるようなら、間の時間におにぎり一個を食べてその後の食事は軽く済ませるなどの食べ方が必要です。

こうした食生活をすることで、血糖値がフラットに推移するようになります。

こうなれば副腎は無駄な労力を使うことが無いので副腎疲労が起きなくなり、身も心も疲れなくなるというわけです。

また、糖が筋肉や脂肪に送られエネルギーとして使われるため、インスリンの分泌も少なくなるので太り難くなります。

今流行りの「糖質抜きダイエット」もこうした考え方から考案されたものと思われます。

食べる順番は野菜や汁物から

食事となると多くの人がまずはご飯から先に食べますが、ご飯は炭水化物で体内では糖質に変化しますから血糖値が上がり易くなります。

なので血糖値の急上昇を防ぐには野菜やみそ汁などの汁物から先に食べるようにします。

こういったことはフランス料理に見ることが出来ます。

フランス料理はカロリーが高いことで知られていますが、それだけに太り難くするために工夫がされています。

フランス料理はまず先に少量のちょっとしたオードブルが出てきますが、血糖値が上がるような食材はあまり使われていません。

次にスープで胃の粘膜を保護し、野菜サラダを食べるころになって血糖値が緩やかに上昇し始めます。

メインディッシュが出てくるころにはすでに必要なインスリンが分泌されているので、無理な消化は避けられる仕組みになっています。

最後のデザートもこういった仕組みから脂肪に変るということも無くなるといいます。

 

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白い食べ物は避ける

最も血糖値を上げる食べ物は、砂糖をはじめとした白米、うどん、そうめん、パンといった、どれも白い食べ物と言われています。

ちなみに空腹時の血糖値は、成人で50~100mg/dlです。

50~100mg/dlから糖質を一気に体内に取り込んで血糖値が、120~140mg/dlに急上昇すると、過剰な糖は蛋白質と結合してAGE(終末糖化産物)が発生します。

AGEが血管に蓄積すると動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞など、重篤な病を引き起こす恐れのある物質です。

それくらい血糖値の急上昇は怖いものがあるのです。

そんな恐ろしいAGEを作りだす原因の一つになっているのが白い食べ物なのです。

今はほとんどの食材に糖質が含まれていて、加工技術の進歩により白い食べ物も精製食品に化けて分からなくなっています。

スーパーに行って食材のパッケージに書かれている原材料を見てください。

必ずと言っていいほど「砂糖」の二文字が書かれています。

なので、血糖値の急上昇を抑制するにはこういった精製食品は出来るだけ避けたほうが賢明です。

食品のGI値で血糖値の上昇レベルが分かる

食品には「GI値」と呼ばれる血糖値の上昇するレベルが数値で分かるようになっており、GI値の高い食べ物を避けることで血糖値をコントロールすることが出来ます。

GI値は、ぶどう糖を100として数値が高いほど血糖値が上昇し易いと考えてください。

食品100g当たりのGI値は次の通り。

高GI値食品名 GI値 低GI値食品名 GI値
白米 81 玄米 55
食パン 91 小麦全粒粉パン 50
うどん 85 そば 54
ジャガイモ 90 玉ねぎ 30
お餅 80 春雨 26
パスタ(乾) 65 パスタ(全粒粉) 50
砂糖 109 人工甘味料 10
生クリームケーキ 82 アーモンド 30

よく口にするものだけをピックアップしてみましたが、日頃当たり前のように食べている食品が如何に血糖値を急上昇させているのかが分かると思います。

普段の主食では白いものは出来るだけ避けてGI値の低い食べ物を中心に摂ると血糖値の急上昇を避けることができて副腎疲労の改善に繋がるといえます。

またGI値の低い食べ物はAGEを発生させ安く、活性酸素の影響によって細胞の機能も低下すると言われています。

細胞の機能が低下するということはそれだけストレスも溜まり易くなりますから、ストレスを抑えようと副腎からコルチゾールが分泌され易く、副腎もオーバーワークになりがちです。

ただし日本人が昔から主食としてきた白米ですから食べないわけにもいきません。

なのでご飯を食べる前に味噌汁を飲んだり野菜サラダを先に食べるなど、血糖値の上昇を極力抑えるという考え方を持つことですね。